大友克洋GENGA展、行って来ました。
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会場は、元中学校の校舎を改修した展示・イベントスペースだそうです。
京都国際マンガミュージアムもそうですが、都心の小中学校をこんなふうに再利用した施設が最近多いですね。
で、その内容ですが、やはり『AKIRA』全ページの展示が圧巻です。約2,300ページと言いますが、意外なほとコンパクトに展示されています。展示用の什器が工夫されていて(多分、今回のために特注?)、10段くらい重ねてあっても、全ページが見れるようになってます。それに、これっていう見せ場のあるページは、順序にこだわらずに一番上に持ってきて見易くなっているので、それだけ見ても充分楽しめると思います。でも、やはりついつい読んでしまうし、それだといくら時間があっても足りないので、あらかじめどの巻の何ページとか見たいページのアタリをつけておくといいかもです。
やはり、注目はガレキの描写でしょう。通常、マンガ原稿は雑誌のページよりやや大きめに描かれますが、原画でもすでに細密です。特にビル等は信じられないくらい細い等間隔の平行線がびっしり正確に書いてあって、本当にペンと定規だけで描かれたのか、ちょっと信じれられない。
月面の凹凸なんかも、トーンで処理してあるのは分かるのですが、どうやったらこうなるのか。今みたいにパソコンで素材取り込んでなんてできない、手作業の時代です。
それから、ぜひじっくり見てみようと思ったのが、『AKIRA』第3巻のp.266-267の見開き。

ある時、大友さんがいつもより早く原稿を描き始めたことがあって。復活したアキラがネオ東京に爆発を起こすシーンで、こっちは嬉しくて”どうしたんですか?”なんて言ってたんですけど、大友さんはひたすら徹夜で何かを書き込んでいる。後で見たら、それは爆発している部分を重くするためにずっと掛け網をやっていたんですね。それからしばらくして飲みに行った時に、”大友さん、あのシーンばかり随分やってたけど、あそこは先に全部黒く塗って、あとから白い点を置いてしまえば楽なんじゃないの”と言ったら、大友さんが怒ってね。”コマには描かれていないけど、あの街には何百万人もの人が住んでいて、この爆発によってその人たちが亡くなるんだ。そういう時に掛け網くらいちゃんとやっておかないと、その世界に入っていけないよ”と言ったんですね。

※『BRUTUS』2012年4月15日号 p.77より
これは連載当時の担当者の証言。単行本で見ると印刷で潰れていてよくわかりませんが、真っ黒に見えるところも確かにカケアミでした。
あと、意外と原稿が綺麗です。マンガ原稿を生で見ると、たいてい、切り抜き・切り貼り、ホワイトやトーンの継ぎ接ぎなんかが目立つものなのですが、もちろんそれらが全くないわけではないですが、思ったよりは少ない印象でした。
マンガ原稿は、『AKIRA』以外の作品も多数展示されています。
カラーイラストもたっぷりあります。『AKIRA』単行本のカバーイラストが展示室入ってすぐのところにあって、見ようと立ち止まるとお姉さんに怒られます(苦笑)。
原画の展示スペースを抜けて奥に進むと、右手に見えるのがこれ。
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チラシには「DOME WALL」と書かれてますが、誰が呼んだか「ズン壁」。
『童夢』のアレですね。
これが、落書き用の壁のすぐ近くにあるもんだから、みんな描く描く(笑)
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それと、やっぱこれでしょう。
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カッコイイー!
後でもう一度見に行ったら、跨る人の行列ができてました。俺も乗っときゃよかった。
並びたくない人は、朝一の回で入場して、真っ先に一番奥にある金田バイクに直行することをオススメします。